【福祉未来価値創大賞2019 大阪府知事賞 大賞】
エシカルファッションでつながる、広がるインクルージョンの輪。樹から生まれた神秘のファブリック製品
2020.2.1 sat
ソーシャルビジネスプラン部門
<付加価値型>
縁樹の糸 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会、一般財団法人カナウ、
特定非営利活動法人萌友 -for you、社会福祉法人若草会、合同会社工房はんど、NPO法人ネクスト
日本の樹木から紡がれたオーガニックファブリックブランド「縁樹の糸」。「縁樹の糸」と福祉事業所がコラボレーションし、オリジナル製品の製造・販売を実施。事業所特性を活かした加工委託等の依頼や商品アドバイスも行っている。
■ポイント
縁樹の糸は日本の樹木から糸を紡ぎ、エシカルファッション(= 倫理的なライフスタイルやファッション)を提案している。エシカルファッションは近年若年層を中心に広まっており、ファッション業界でもサスティナブルというキーワードと共に重要視されている。昨今の環境問題、社会や労働の在り方についても、エシカルファッションという概念や協働のものづくりを通じて、福祉事業所と楽しくオシャレに取り組んでいる。事業所の方々が一生懸命に作ってくださるものにはとてもピュアな輝きがあり、オリジナリティに溢れるものだったり、強く胸を打つような作品や製作も多々ある。これは一般的な職人や量産品では出すことが難しい魅力。その魅力や感動をもっと多くの方と共有したり、一緒に何かを創造し、広めていけるような商品づくりをしている。
■ビジネスモデル
日本の森林資源を暮らしの繊維製品として活用することで、製品を通じ人々の自然環境や消費のあり方への意識を促し、自然と文化の保全、福祉への理解と関心の啓蒙、豊かな共生の未来づくりを目指している。樹木から紡がれたオーガニックファブリックを使った、クロスやハンドタオル、スカーフなど製品製作過程を細分化し、業務の一部を福祉事業所に仕事依頼。商品は縁樹の糸直営店、百貨店、セレクトショップ等の小売店舗、催事イベントにて販売しており、エシカルファッションに関心のあるお客様や海外のお客様に特に気に入って頂いている。
企業・福祉事業所・NPO
みなで一丸となり取り組んだ
「G20サミット特製コースターの製作」
2019 年6月に行われたG20サミットにて、メディア関係者にプレス用キットとして オリジナルのコースターとしおりチャームを製作・配布した。短期間に3000個というオーダーに対して、コラボ福祉事業所の他、正栄工業株式会社、NPO法人 Deep People が一丸となり、制作に取組んだ。それぞれの事業所ができる力を発揮しあい(裁断、製品チェック、縫製、梱包など)コースターをつくり、正栄工業の得意のレーザー加工で銅のチャームを制作頂き、しおりも作成。福祉未来価値創造大賞に参加しての初めての協働事例であったため、関係づくり、知識・経験が得られたと感じている。G20閉幕後も国内の企業から取組への関心と共感を持っていただけることが多く、貴重な実績となった。また事業所のみなさまからは、G20という大きな舞台、社会的に意義のある事業へ関わりを持て、貢献できた、ということが、今までになかったやりがいや喜びを感じたとのこと。