縁樹の糸

「マスク着用」で暮らす現代のライフスタイルをより快適にする提案。企業と福祉が協働し、樹木からつくられた布マスク「フォレストマスク」とファブリックミスト「フォレストミスト」を製作。さらに今回は学生とタイアップを実施。 若い感性を持つ学生ならではの意見やアイデアを取り入れ て商品改良、販売促進にむけての企画を立案した。コロ ナ時代を乗り越え、その先の時代に向けてのサスティナブルなものづくり、エシカルなファッションを提案する。

■ポイント
福祉×企業×学生が協働し製造・販売に挑戦! 福祉:縁樹の糸のマスク製品の事業請負により、縫製技術が格段に向上した。企業との綿密なやりとりや製造の技術指導によって、製造に対する姿勢や技術、工賃、収益が改善向上。自分たちの仕事がメディアにも報道されたこともあり、日々の仕事に自信と誇り、やりがいをもって取り組めるようになった。

企業:新しいつながり、商品開発と売上向上につながった。

学生:時代に合った消費者の需要を察知し、それを踏まえたうえでどのよ うに製品の魅力を伝えていくかを考えることで商品販促の難しさと楽しさを学んだ。

▲マスクの作成

▲学生たちとミーティング

■ビジネスモデル
自然とヒト、ヒトとヒトをつなぐ新しいエシカルファッショ ンをコンセプトに企業×福祉×学生の連携・協働で商品の製作、企画を行った。企業と福祉が協働し製品製作。 学生の消費者目線の意見を活かした商品改良を実施。また、店頭やネットサイトでエシカル消費への啓蒙活動、「マスク」をギフトにすることで自然環境の保全を高め、社会の絆を深めるプレゼント企画を立案した。 昨年度初めて福祉事業所との商品開発を開始したが、「マスク」という昨今を象徴するモノを通じて深められる新しいコトづくりへもチャレンジ。

コロナの影響で繊維業界の売り上げは低迷しており、さらには製造事情の変化や新しいカタチでの労働環境づくりも必要となっている。多くの企業が疲弊し、存続の危機にさ らされている。福祉事業所においても同じである。福祉×企業×学生が協働し製造・販売に取り組むことで共に乗り越え、人々のくらしを豊かにするエシカルファッションの普及を目指した。

参加団体:縁樹の糸、(株)シンサイカトー、(株)アールアンドエー、合同会社工房はんど、社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 支援センターしらさぎ、関西大学商学部商学研究科横山ゼミ

■工賃向上
福祉の方と弊社スタッフでの度重なる改善の結果、福祉作業所の技術向上、効率改善など生産スキルの改善ができた。工賃に関してもクオリティーの高い良い商品を効率 よく生産することで、商品価値を高め、収入・工賃の向上に成功した。製造に対する姿勢や技術が改善向上した ことで、生産性と一枚当たりの加工賃金も200円→350円にあげることができた。以前から実施していた福祉事業所による手作りマスクの販売にも「フォレストマスク」を 加えることにより、売上が伸ばせた。全体の収益の増加、工賃向上、事業の持続性につながっている。

■受賞者紹介
縁樹の糸
https://enginoinfo.base.shop/
大阪府大阪市北区山崎町　5-8