バーチャル背景でちょっといいことしませんか?
2021.3.1 mon
青葉仁会 × 関西大学 学生
コロナ禍でWeb会議システムが急速に拡大したことに着目し、バーチャル背景に関連したプロジェクトを学生が考案。
バーチャル背景を広めるとともに、「障がい者福祉の今」について知ってもらい、障がいのある作家を応援すること。 まず障がいある方が描いた絵を選定し、バーチャル背景用の画像に加工。そして、その絵をまとめたホームページを作り、バーチャル背景の画像を自由にダウンロードできる仕組み、また作家を応援するために寄付ができる仕組みを構築。また、多くの人に本活動を知って頂くため、学生が自らオンラインイベントなどに積極的に参加し、障がい者福祉の現状を知っていただき、バーチャル背景を通してプ ロジェクトの宣伝活動を行なっていきます。
■ポイント
今回の新型コロナウイルスの影響で増えたWeb会議シス テムの普及に着目し、そのバーチャル背景を障がいのある方々の絵と結びつけることで障がい者福祉についての理解を広め、収入にもつなげるというプロジェクト。Web会議システムのバーチャル背景で収入を得るという先行事例は数件ありますが、絵の作者が明記されてあり、直接作者を応援できるシステムは他にありません。また、軽度でも重度でも、どのような障がいがある方でも、 工賃を得る機会を提供する画期的なシステムを作り上げました。
■ビジネスプラン
障がいのある方々が描かれた絵を、Web会議システム上で使用出来るバーチャル背景画像に編集。その絵にホームページにアクセスできるQRコードを貼り付ける。そのQRコードからは、オリジナルWebサイトに飛べるようになっており、画像を気に入った方がダウンロードできる仕組み。さらにWebサイトでは絵を描いた作家について知れ、ダウンロードもできる仕組みとなっている。 プロジェクトの理念に共感し、作者を応援したいと思って下さった場合には、webサイトからクレジットカードにより寄付が可能。
学生としてこのプロジェクトを広めるために、Web 会議システムを使用したオンラインイベントに参加し、福祉の工賃の実態とこの素敵なイラストの紹介、そしてプロジェクトの活動を宣伝するポスターや動画を流してもらうという活動を実施。 活動を通して福祉事業所の工賃についての認知を広め、絵を描いてくださった障がいのある方に寄付の一部をお渡しすることで、工賃の向上を目指す。
■今後の展望
1. コロナ禍が終息した後も、Web会議システムは使われ続ける可能性が高いので、バーチャル背景を使う人が増える可能性がある。そのため、寄附金の金額の増加が見込まれます。
2. 将来的にバーチャル背景のダウンロードを有料にすることでさらなる工賃の向上が見込める。
3. 当バーチャル背景の活動が広がることで ZOOMやその他の企業に、本格的にバーチャル背景事業として取り入れて貰える可能性もある。
4. このプロジェクトの波及効果として、ホームページを見て絵に興味を持った人が、福祉事業所に仕事を依頼し、ビジネスとして絵が活用される可能性もある。そのため、ホームページから依頼の連絡が出来る仕組みにもしている。
■受賞者紹介
このプロジェクトを通して、普段の活動では出会わない人と協働することで、新たな発想が生まれました。そして学生の持つ発想力と福祉事業所が持つ知識経験、ほかの事 業所とのつながりなどの互いの持つ力をを掛け合わせることでプロジェクトを遂行し、互いに成長できました。また改めて、世の中の社会課題に取り組むにあたっては、単なる慈善事業や社会保障で解決するのではなく、幅広い世代の人と共有し互いに気付き合い、継続可能な事業としてアプローチする必要性に気づくことができました。
プロジェクトを進めてきて、青葉仁会の方に実際に障がい者のある方が描いた絵を見せていただいた時、それぞれの素敵な絵を見て本当に感動しました。みなさんにただ障がい者福祉の現状を知ってもらうというだけではなく、実際の絵の素晴らしさや、絵の持つ力、そして絵に込められた想いも一緒に知ってもらうことがこのプロジェクトの意義です。また、全ての障がいのある方に仕事をする機会を創り出すことで、社会的役割と働く喜びを与えたいと青葉仁会さんの考えに強く共感しました。福祉の現状の理解と障がいのある方々が描かれた絵の素晴らしさを伝え、すべての障がいのある方に仕事の機会を与えるために活動していく予定である。