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ひとつき、ひとつき、想いを込めた杵搗き胡麻で商品開発

2018.12.3 mon

エール株式会社×特定非営利活動法人互楽会


■参加動機
弊社は障がいがあっても「真ん中で活躍できる場所作り!」で人と地域を応援することを理念としています。主軸事業として胡麻の販売を行っています。この胡麻は愛情と感謝を込めて、ひとつき、ひとつき、杵と臼で搗いた「搗き胡麻」です。栄養豊富な食材として知られている胡麻。しかし胡麻は硬い殻に覆われている為、そのまま摂ったのでは大切な栄養成分を体内に吸収することが難しいのです。栄養成分を逃さず最高の粗ずり胡麻に仕上げるには、専用の杵と臼で搗くのが一番。ひとつひとつ手作りで愛情を込めて丁寧に搗く事で、栄養成分を逃す事なく、ふっくらさらさらとした香り高い胡麻に仕上がります。この胡麻を活かした自社製品の開発も行っています。オリジナルブランド「Pont de Porte(ポン・デ・ポルテ)」のクッキーやごまボールは滋賀県大津市の福祉施設「がんばカンパニー」に依頼。皆が自分の力で当たり前の生活を送ろうと懸命に仕事と向き合い、お客様に満足頂ける美味しくて体に優しいお菓子を作って頂いています。
胡麻を活かした商品ラインナップを増やすことで、障がいのある方の仕事を作っていきたいと思い、参加しました。代表の小原はエール株式会社の他、NPO法人琵琶湖ローイングCLUBでも活動をしており、NPOでは日本で唯一の障がい者ボート競技チームです。2020年東京パラリンピック出場に向けて日々トレーニングしています。エール株式会社の商品の売上の一部はNPO法人の活動に充てられるため、商品を買うことで障がい者スポーツを応援することもできます。

■企業課題とマッチング経緯
搗き胡麻を使った新商品の開発し、商品ラインナップを増やしていきたいと考えていたときに、おかきやあられの製造を行っている互楽会さまを紹介頂きました。今までのあられの製造に搗き胡麻を加えて頂き、製造するのですが、胡麻から油分が出るため、うまく混ざらなかったり、機械での製造中に人の手がかかる工程が出てきたため、それを改良するため胡麻と玄米の分量を何度も調整し、試作を重ねました。デイサービスに通所されている高齢の方に試食をして頂くなど、試行錯誤の末「胡麻あられ」を製造することができました。
▲ 搗き胡麻と「胡麻あられ」
▲ 胡麻あられ販売の様子

■工賃向上プラン
杵と臼で胡麻を搗く作業は障がいのある方にも可能であり、その胡麻を使った商品開発を行います。それを店舗販売やカタログ販売を行い、購入者の方には「おいしく食べて社会貢献、からだも健康に」をキャッチフレーズに購入して頂きます。
▲ 事業プラン図

■事業プラン
弊社の搗き胡麻を使用した商品を製造・販売します。胡麻を搗く作業は障がいのある方が行う事が可能です。またその搗き胡麻をふんだんに使った玄米のあられを製造します。原料がごまと玄米だけなので、塩分0でヘルシーなあられのため、高齢の方々へ健康に食べられるあられとして販売します。販売方法は次の3つです。

●店頭販売・カタログ販売
既に取引のある、店舗・カタログでの販売を促進していきます。

●障がい者スポーツの応援
商品を購入することでパラローイングを応援できる仕組みを構築します。2020年東京パラリンピックに向けて、関西からも士気をあげていきます。

▲ 「NPO法人琵琶湖ローイングCLUB」

●イベントノベルティ等で使用
NPO法人琵琶湖ローイングCLUBでは、障がい者スポーツを知って頂く活動として定期的にイベントに参加したり、自主企画を行っています。去年は日本財団さまの助成も受け「BIWAKO湖フェス」を開催し、2日間で5,500人の方に来場頂きました。ここでの来場ノベルティとして使用が可能です。
■参加後の感想
エール株式会社
代表取締役 小原 隆史 氏
塩分0のごまあられが完成するまでに、何度も試作を重ねて頂きました。あられのタネを作る際、ごまともち米と一緒に搗くと、ごまの油分で上手く搗けず互楽会さまに量の調整を行っていただき、やっと商品を作ることができました。ごまを搗くところも障がいのある方が行い、そのごまを使ったあられの製造や詰め工程まで福祉事業所でできれば、雇用領域を大きく広げていくことができるモデルができました。次は販路を広げていくことで、しっかり工賃向上へ繋げていきたいと思います。